スペクトル荷重ケース (Spectrum Load Cases) タブは 動的解析 (Dynamic Analysis) ウィンドウの 解析種類 (Analysis Type) で 地震 (スペクトル) (Earthquake (spectrum))、安全弁スペクトル法 (Relief Loads (spectrum))、ウォーターハンマー/スラッグフロー (スペクトル) (Water Hammer/Slug Flow (spectrum)) を選択したときに使用可能になります。
時刻歴荷重ケース (Time History Load Cases) タブは 動的解析 (Dynamic Analysis) ウィンドウの 解析種類 (Analysis Type) で 時刻歴 (Time History) を選択したときに使用可能になります。時刻歴解析では、荷重ケースは 1つだけです。
荷重ケースは同時に作用するスペクトルから構成されています。動的荷重ケースのそれぞれのスペクトルは方向と係数が割り振られます。
スペクトルの追加オプション (Additional Spectrum Options)
次のオプションは 地震 (スペクトル) (Earthquake (spectrum))、安全弁スペクトル法 (Relief Loads (spectrum))、ウォーターハンマー/スラッグフロー (スペクトル) (Water Hammer/Slug Flow (spectrum)) の解析種類の場合にのみ有効です。
荷重ケースの編集 (Editing Load Case)
荷重ケースを指定して編集します。
応力タイプ (Stress Types)
荷重ケースの応力種類を指定します:
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OPE - 運転荷重からの応力
-
OCC - 短期荷重ケースからの応力
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SUS - 一次持続荷重からの応力
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EXP - 二次熱膨張荷重からの応力
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FAT - 疲労荷重からの応力
疲労サイクル (Fatigue Cycles)
疲労サイクル数を指定します。このオプションは 応力タイプ (Stress Types) で FAT を選択したときのみ有効です。
Directives
Directive Builder ダイアログを表示します。
新規荷重ケースを追加 (Add New Load Case)
新しい荷重ケースを追加します。
現在の荷重ケースを削除 (Delete Current Load Case)
現在の荷重ケースを削除します。
荷重スペクトルの荷重ケース (Load Cases for Force Spectrum)
荷重スペクトル解析でのスペクトル荷重ケースは、地震荷重解析でのスペクトル荷重ケースとやや異なります。荷重スペクトル解析でのスペクトル荷重ケースは、荷重割増係数スペクトルを荷重セットとして設定します。
荷重セットの定義は 1行以上で、次のように行います。指定する方向は、荷重セットで指定した荷重の方向である必要はありません。この方向は「independent」と「dependent」の荷重に対するラベルと定義に使われます。
スペクトル (Spectrum) |
係数 (Factor) |
方向 (Dir.) |
荷重セット (Force Set) # |
---|---|---|---|
TESTFILE |
1.0 |
Y |
1 |
荷重ケースが複数の場合には複雑さが増し、時刻歴解析のモデル化と同様に実際の衝撃荷重における現象とずれることが予想されます。詳細は、例 (Examples) を参照してください。
地震荷重ケース (Load Cases for Earthquakes)
地震荷重としては、方向入力は一様な慣性力を定義します。一般には、地震荷重は X、Y、Z の3つの成分を持ちます。係数は動的荷重の大きさを修正します。たとえば、配管系の耐震性能評価が2つの荷重ケース (スペクトルと時刻歴) を対象とするとき、次のようにできます:
-
1.0 (100%) の El Centro スペクトルを X方向、0.67 (67%) のEl Centro スペクトルを Y方向
-
1.0 (100%) の El Centro スペクトルを Z方向、0.67 (67%) のEl Centro スペクトルを Y方向
CAESAR II は独立したサポートの動きをシミュレーションする機能を持っていて、配管系の一部分は異なった動的荷重を作用させることができます。たとえば、配管系が地盤と建屋に支持されている場合などに適用します。建屋は地震動にフィルターがかかり、建屋から支持されているサポートは地盤から支持されているサポートとは異なった動的荷重を受けます。この場合、2つの異なった動的荷重が必要です。一方は地盤用で、他方は建屋用です。独立したサポートの動きを指定するには、それぞれの動的荷重が作用する節点範囲を指定します。さらに、地震時の固定点変位として支持点の最大変位を指定する必要があります。
以下の例は、一様な地震荷重の入力例と独立したサポートの地震荷重の入力例です。:
* UNIFORM SUPPORT MOTION EARTHQUAKE INPUT (一様なサポートの動きをする地震荷重入力)
ELCENTRO 1 X
ELCENTRO 1 Z
ELCENTRO .667 Y
* INDEPENDENT SUPPORT MOTION EARTHQUAKE INPUT (独立したサポートの動きをする地震荷重入力)
HGROUND 1 X 1 100 1 0.25
HGROUND 1 Z 1 100 1 0.25
VGROUND 1 Y 1 100 1 0.167
HBUILDING 1 X 101 300 1 0.36
HBUILDING 1 Z 101 300 1 0.36
VBUILDING 1 Y 101 300 1 0.24
上記の一様なサポートの動きをする地震荷重入力では El Centro 地震荷重の成分のみをすべての支持に作用するように入力しています。また、33%の低減を鉛直 Y方向にしています。
独立したサポートの動きをする地震荷重入力では、異なるサポートのグループがあります: 1-100 のグループと 101-300 のグループです。1-100 のグループは地盤スペクトルを受けます。101-300 のグループは建屋のスペクトルを受けます。地盤スペクトルと建屋スペクトルには異なる水平方向と鉛直方向成分が与えられています。最後の数値は地震荷重のサポートの変位を示しています (これは 固定点移動 (Anchor Movement) です)。
応力タイプ (Stress Types) はスペクトル荷重ケースに指定できます。FAT を選択すると、疲労サイクル (Fatigue Cycles) に想定される荷重サイクルの値を入力する必要があります。
時刻歴荷重ケース (Load Case for Time History)
時刻歴解析用に定義できる荷重ケースはひとつだけです。方向の入力 (Dir.) は解析の入力値ではなく、単にラベルになります。