BS806 - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
Search by Category
ヘルプ
CAESAR II Version
13

BS806 規格では、最大熱間時応力ケースは、運転荷重ケースと見なされます。運転荷重ケースの許容応力は、クリープ破断強度が許容応力範囲を決める場合には BS806 でのみ用意されています。BS806 sect 4.11.2 を参照してください。

BS806 で使用する応力集中係数 SIF (Stress Intensification Factors (SIFs) using BS806)

BS806 規格では、SIF の印刷はベンドに対して fti と fto であり、継手に対しては Bi と Bo になります。

BS806 で使用する圧力による剛性の硬化計算 (Calculate pressure stiffening using BS806)

デフォルトでは圧力による剛性の硬化の影響を考慮しません。ユーザーは、圧力による剛性の硬化の影響を有効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening と設定してください。

BS806 で使用する補強板厚さ (Pad thickness using BS806)

BS806 には、継手の補強板の効果に対する制限がありません。ほとんどの規格では、補強板の厚さはヘッダーの厚さの 1.5倍までとなっています。BS806 では、CAESAR  II は補強板の厚さに対する制限はありません。

BS806 で使用するフランジ継手の修正 (Flanged end modifications using BS806)

規格では、すべてのベンドタイプに対してフランジ継手による端部の影響による修正を行うことを許容しています。これには、幅の広いマイターベンドも含まれます。

BS806 周継手溶接のデフォルト値 (BS806 girth butt welds default value)

周方向溶接のデフォルトの SIF は 1.0 です。これは Markl のSIF 基本理論によります。

BS806 での応力制限の計算 (Calculate the BS806 allowable stress limits)

許容応力は次の式を用いて計算されます。

熱膨張応力に対する許容応力 = (H)(Sc)+(H)(Sh) <または> (H)(Sc)+F のいずれかか小さい方

持続応力に対する許容応力 = Sy

短期荷重応力に対する許容応力 = (Sy)(Occ)

運転荷重に対する許容応力 = 設計温度における破壊強さの平均値 S

ここで:

H = 乗数 (CAESAR  II の環境設定によって、0.9、あるいは 1.0 の値)

Sc = 常温での 0.2%耐力

Sh = 設計温度での 0.2%耐力

F = 設計温度での設計寿命における平均破断強度

Occ = 短期荷重係数 (デフォルトは 1.0)

BS806 で使用する継手の圧力計算 (Calculate pressure at intersections using BS806)

継手における圧力の計算は、BS806 4.8.5.1 Eq. (17) によります。Eq. (17) による、圧力による応力は、継手端部の曲げとねじりモーメントと合成され、継手端部 1、2、3 のそれぞれで計算されます。係数 m は、相互作用のない継手に要求される場合の係数 n=1 として計算されます。BS806 では、レジューサの SIF は規定されていません。

BS806 でのその他の注意事項 (Other BS806 Notes)

1つ以上の熱荷重ケースを評価する場合には、CAESAR II と BS806 の適用に関する次の注意事項を参照してください。

Regarding BS806 4.11.3.1 paragraph 2 で示される分割された配管系: CAESAR  II は荷重ケースを基本として荷重の組み合わせを行いますが、荷重ケースでの組み合わせにおける各軸の最大モーメントを抽出することはありません。CAESAR  II の荷重の合成方法は、配管系の受ける荷重のそれぞれの影響を組み合わせることができます。ほとんどの方法は B31/ASME 配管規格に準拠しています。BS806 の合成方法は、基本的にシェークダウンの手法に基づいており、最も厳しい 1つのモーメントの差を安全側に算出しています。CAESAR  II の方法はシェークダウン理論を満足していますが、それぞれの異なる荷重範囲でのモーメント範囲を計算しています。BS806 の最大モーメント範囲の計算方法は安全側の結果になります。また、BS806 の方法は、配管のどこが最大応力であるかなどを知る必要がありません。Appendix F のモーメント表を参照すると、2つの荷重ケースのモーメントの差を得ることができます。しかしながら、モーメント表を用いて、分割された配管系の規則に従った 3つの軸のモーメントのいずれに対しても最大モーメントの差を得ることはできません。4.11.3.1(a) を満足するには、CAESAR  II が冷間時と熱間時の荷重ケースからモーメントの差から応力を計算することになります。

ジョブで要素ごとに 1つの縦弾性係数が入力可能です。異なる要素では異なる縦弾性係数を指定できますが、この縦弾性係数は同じ解析では荷重ごとに変えることはできません。すなわち、冷間時と熱間時の縦弾性係数を同じ解析で用いることができません。

BS806 の 4.11.5.2 では n の値は常に 1.0 となります。すなわち、すべての分岐は相互作用のない継手と見なされます。相互作用のない継手の n の定義については、4.11.4.2 の 4番目のパラグラフを参照してください。

BS806 のベンドの SIF 線図に対する CAESAR  II の計算式は次のとおりです。