CAESAR II Version 10.00 変更と機能追加 (7/17) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
13

配管と機器規格

  • 日本の高圧ガス設備等耐震設計基準に準拠する耐震性能評価 (KHK level II) と機能追加:

    • 地震荷重ウィザード (Seismic Wizard) のユーザインターフェイスの再設計と改良を行いました。これにより、日本の高圧ガス設備等耐震設計基準に準拠するレベル1地震動とレベル2地震動の地震荷重を作成することができます。

    • 日本の耐震設計基準で規定されているレベル2地震動耐震性能評価のため新しい 応力タイプ (Stress Type) K2P、K2SA、K2SR、K2L を追加しました。

    • 日本の耐震設計基準に規定されているベンドの回転変形に関する評価レポートとして、KHK Level 2 Bend Evaluation Report (KHK レベル2 ベンド評価レポート) を新しく追加しました。

    • その他のデータオプション (Miscellaneous Data Options) レポートに新しい 地震荷重 (Seismic Analysis) 項目を追加しました。この項目では地震荷重入力と計算された震度 (g factor、重力加速度に対する比率) の要約が示されています。

  • ASME B31.4 Chapter IX、B31.8 Chapter VIII、Canadian Z662 Chapter 11、Det Norske Veritas (DNV) オフショア配管規格の圧力による長手方向応力計算を更新しました。

  • 新しくASME B31.3 Chapter IX (high pressure) に対応しました。

  • 次に示す規格を更新しました: B31.3 -2016, B31.8 -2016, B31.8 Ch VIII -2016, and EN-13480 -2014 (Issued 2016).

  • JPI-7S-77-10 (2010) と HPGSL/KHK (2012) の最新版に対応しました。

材料とコンテンツ

  • JPI-7S-77-10 (2010) と HPGSL/KHK (2012) の最新版に対応しました。更新内容は次のとおりです:

    • 材料データベースエディタ (Material Database Editor) で閲覧、編集ができるJPI-7S-77-10 (2010) とHPGSL/KHK (2012)の材料を更新しました。同時に、日本のユーザの材料カスタムデータベースである UMAT_HP&JPI.UMD と UMAT_MHI.UMD を更新しています。

    • JPI-7S-77-10 (2010) HPGSL/KHK (2012) 配管規格の 材料データベースエディタ(Material Database Editor) 種類 (Type) として Unspecified (指定せず) オプションを追加しました。このオプションを選択すると、応力評価は行われません。

  • EN-13480 を更新し、いくつかの問題点を修正しました:

    • EN 10216-2:2013、EN 10216-5:2013、EN 10217-7:2014 の新しい材料を追加しました。

    • EN 10216-5:2013 材料の内容を更新しました。

    • ステンレス鋼 429 (304L) の密度を修正しました。

    • EN材料の降伏点と密度を追加しました。

    • 1.4462S と 1.4462W の線膨張係数と縦弾性係数を修正しました。

    • EN 10216-2:2013 (200,000 hr) 材料が CODETI に対応しました。

  • ロシア材料が B31.1、B31.3、B31.4、B31.8 配管規格に対応しました。ソフトウェアはユーザ材料データベース (UMD) ファイルからこれらの材料を参照します。詳細は、CAESAR II ユーザーズガイド またはオンラインヘルプの User Material Database Filename (ユーザー設定材料データベースファイル名) を参照してください。

  • B31.4 および B31.4 Chapter IX と同様に B31.4 Chapter XI (旧 B31.11) でも同じ材料が使えるようになりました。

  • 静的出力プロセッサ (Static Output Processor) の画面で 最大値 (Maximum) (FX, FY, FZ, MX, MY, MZ) の表示を改良しました。中心線 (単線) モードでは、適用される From 節点 または To 節点、構造物の節点に値が正しく表示されます。

環境設定 (Configuration)

  • CAESAR II 環境設定 (Configuration Editor)Graphics Settings タブにビデオドライバー DirectX 9DirectX 11OpenGL2CAESAR II Determines が新しく追加されました。Video Driver (ビデオドライバー) 設定のデフォルトは CAESAR II Determines になり、お使いのPC環境に応じてソフトウェアが適切なビデオドライバーを選択します。さらに、現在使用しているビデオドライバーを CAESAR II メイン画面のステータスバーに表示します。

支持条件と要素識別 (Support and Element Identification)

ソフトウェアの全モジュールで、拘束条件、ハンガーと要素に対する識別機能を強化しました:

  • 拘束 (Restraints) 補助パネルの支持入力定義フィールドが 4つから 6つに拡張されました。

  • それぞれの支持条件定義に タグ (Tag) フィールドが追加されました。

  • リスト入力の 拘束 (Restraints) タグ (Tag) GUID が新しく追加されました。ソフトウェアは PCF からサポートID や表示のみのサポート GUID データの読み込みを行えるようになりました。

  • 基本配管入力ウィンドウの ハンガー (Hangers) 補助パネルに タグ (Tag) フィールドを追加しました。

  • リスト入力の ハンガー (hangers) で、ハンガー タグ (Tag) と表示のみのハンガー GUID を更新しました。ソフトウェアは PCF からハンガーID や表示のみのハンガー GUID データの読み込みを行えるようになりました。

  • 基本配管入力ウィンドウとリスト入力の 要素 (Elements) 要素名 (Element Name) フィールドを追加しました。要素名は断面力レポート、応力評価レポートと応力アイソメ図で表示することができます。

  • PCFファイルの属性に関するマッピングオプションをカスタマイズできるようにソフトウェアは改良されました。NAME (名前) TAG (タグ) 属性から Tag (タグ) フィールドの属性定義が可能です。応力アイソメ図でタグや GUID データを注釈 (Annotation) として表示できるようになりました。

  • オプション (Options) > 節点番号 (Node Numbers)タグ表示(Show tags) オプションを追加しました。サポートタグ、ハンガータグ、要素名をグラフィックス表示することができます。

  • 適用可能な出力レポートや MDB出力データベースのテーブルに、サポート/拘束条件、ハンガー、要素名のタグ/GUID フィールドが追加されました。

基本配管入力 (Piping Input)

  • 要素を削除した場合、接続が切れたセグメントは全体座標系の (0,0,0) にリセットされてしまっていましたが、要素を削除してもソフトウェアは接続していないセグメントのもとの座標値を保持するようにしました。

  • リスト (List) ダイアログでの検索・置換機能を改良しました。リスト (List) ダイアログでマウス右クリックにより 検索/置換 (Find/Replace) オプションで選択した列のデータを検索、置換することができます。

  • アドバンスド PCF インポート (Advanced PCF Import) (APCF)特殊実行パラメータ (Special Execution Parameters) ダイアログの モデルの回転(Model Rotation) を 北方向設定 (Set North Direction) に変更しました。Smart 3D/SPR モデルの読み込み (Load S3D/SPR Model) ダイアログの モデル回転 (Model Rotation)モデル方向 (Model Orientation) に変更しました。Smart 3D または SmartPlant Review のモデルを読み込むときに方向を指定することができます。これは CAESAR II のデフォルトのマッピングを使わない場合に役立つ機能です。

  • 基本配管入力 (Classic Piping Input) および 静的出力プロセッサ (Static Output Processor)ラインナンバー (Line Numbers) ダイアログに 前 (Previous) および 反転 (Invert) オプションを追加しました。前 (Previous) では現在のビューを保存し前のビューに戻ることができます。反転 (Invert) はラインナンバーの選択で表示をオンオフすることができます。

荷重ケースエディタ (Load Case Editor)

  • 静的解析 - 荷重ケースエディタ (Static Analysis - Load Case Editor)削除 (Delete) オプションの機能を改良しました。静的解析 - 荷重ケースエディタ (Static Analysis - Load Case Editor) で荷重ケースを削除すると、荷重ケース削除確認 (Load Case Delete Confirmation) ウィンドウが表示され、削除される荷重ケースとそれらに関連して変更される荷重ケースを確認することができます。削除されることにより残りの荷重ケースの番号は再付番されます。

3D モデル/グラフィックス (3D Model/Graphics)

  • オプション > 軸 (Options > Axis) (以前のバージョンでは コンパス (Compass) ) と 環境設定 (Configuration Manager) (ツール > 環境設定 (Tools > Configure/Setup) ) が改良され、基本配管入力 (Classic Piping Input)静的出力プロセッサ (Static Output Processor) で北向き矢印が表示されるようになりました。北向き矢印はプラントの北方向を示します。

  • 回転拘束 (RX,RY, RZ) のグラフィックス表示が回転矢印に変更されわかりやすくなりました。

  • 3Dモデル上で Delete および Backspace キーの機能を本来のOSシステムと一致するようにソフトウェアを更新しました。モデルの複数要素を選択して Delete キーで削除できます。要素を選択して Backspace キーを押しても、前のような動作をしなくなりました。(Backspace キーはアノテーションあるいはグラフィックス上での移動で使うことができます。)

  • 製作誤差 (Mill Tolerance) アイコンを 凡例 (Legends) ツールバーに追加しました。また、製作誤差 (Mill Tolerance) オプションは、基本配管入力 (Classic Piping Input)オプション (Options) メニューと 静的出力プロセッサ (Static Output Processor)プロットオプション (PlotOptions) メニューにも追加しました。

  • オプション > 拘束 (Options > Restraints) で拘束条件のシンボルを配管が表示外されているグラフィックス位置からずらして見えるようにしました。

  • オプション > ハンガー (Options > Hangers) で、複数のハンガーがある場合に引出線を使って見えやすくするよう 3Dモードを改良しました。ソフトウェアは前のバージョンまではモデル上の同じ位置に複数のハンガーを選択しても 1つのみのハンガー表示でした。

  • オプション > 変位 (Options > Displacements) 固定表示(Show Fixed) オプションを追加しました。これにより、3Dモデル上に変位ベクトルの固定条件を表示できます。

解析 (Analysis)

  • ISO 14692 配管規格の応力計算で荷重の組み合わせ (scalar, max, min, など) を更新しました。ソフトウェアは前のバージョンでは、荷重の組み合わせで SIGNMAX SIGNMIN を選択した場合に.有効フープ応力と軸方向応力を使っていませんでした。

  • API 610 Analysis Menu API 610 ICON 機器モジュールのユーザインターフェイスを改良し、機能を向上させと使い勝手を良くしました。次の新機能が含まれます:

    • API 610 ポンプの入力を容易にし、内容を見やすくしました。

    • 荷重ケースセット(Load Case Sets) タブで、吸い込みノズルおよび吐出ノズルへの荷重ケースの定義が容易になりました。

    • 複数のポンプおよび複数の荷重ケースの解析ができるようになりました。

    • リンクしている配管系の解析に変更があった場合にインポートされたデータが更新される機能を追加しました。

    • 出力(Output) タブの出力内容をわかりやすくしました。

ユーザインターフェイス (User Interface)

  • CAESAR II メイン画面にある Add to Quick Access Toolbar (クイックアクセス ツールバー) を右クリックしてリボンコマンドのコマンドを登録すれば、クリックアクセスツールバーからそのコマンドが使えるようになりました。

インテグレーション (Integration)

  • CAESAR II インストールウィザードに Paulin Research Group (PRG) の B31J Essentials 製品をインストールする手順を組み込みました。B31J Essentials は近々発行される ASME B31J, Stress Intensification Factors (i-Factors), Flexibility Factors (k-Factors) and their Determination for Metallic Piping Components で示されている改良SIF とたわみ係数を計算します。B31J Essentials製品は最新の CAESAR II に含まれており、PRG の FEATools が持っている B31J 計算機能を使うことができます。(CR-TX-20363)

  • アドバンスド PCF (Advanced PCF) ダイアログに Length for Nodal Increment (節点番号増分に対する長さ) フィールドを追加しました。このフィールドでインポートされた PCF の節点作成する際に配管長さを基準にすることができます。長い配管で細かく節点を自動的に設定することができます。

ドキュメント/ヘルプ (Documentation/Help)

  • CAESAR II ユーザーズガイド静的解析 (Static Analysis) セクションにある 荷重ケースエディタ (Load Case Editor) に、代替 (Alternate) SUS/OCC オプションを使う際のより詳細な説明と例題を付け加えました。

  • CAESAR II アプリケーションガイドチュートリアル (Tutorial) A の編成を変え、図を追加するなど大幅な改訂を行いました。

  • CAESAR II ユーザーズガイド 配管系入力リファレンス (Piping Input Reference) セクションで アドバンスド PCF インポート (Advanced PCF Import - APCF) の概要とワークフローの特記事項をさらにわかりやすくするため改訂しました。