次の例題では、CAESAR II で、分布荷重と自重を受ける、下図のようなブレース構造のフレームを解析します。
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鋼材(柱)断面積 = 15 in2 断面2次モーメント = 250 in.4
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鋼材(梁)断面積 = 10 in2 断面2次モーメント = 500 in.4
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鋼材(ブレース)断面積 = 5 in2 断面2次モーメント = 1 in.4
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材料密度: 490 pcf
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梁荷重: 200 lb/inches
この例では、CAESAR II の構造物鋼材モジュールを用いて構造物のモデル化を行う方法を示します。図では、ブレース構造の 1つのベイを示しています。すべての柱と梁の長さは、50インチです。このフレームは自重と分布荷重 200 lb/in. を梁の上面で受けます。変形、反力、断面力を 3つの荷重ケース、すなわち自重、分布荷重、自重と分布荷重の和について解析します。
この例では、構造物鋼材プリプロセッサのキーワード指示機能を使って、モデル化の方法を説明します。標準的な有限要素法のモデリング手法として、節点の定義、材料と断面の定義、要素の定義、そして荷重の定義の方法を順に説明します。
入力ファイル作業 (Process the Input File)
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CAESAR II で、ファイル > 開く (File > Open) を選択して、構造物ファイル Frame.str を開きます。
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例題ファイルは、 [Product Directory]\Examples フォルダーにインストールされています。
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ファイルの種類 (Files of type) リストから Structural(*.str) を選択します。
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入力 > 構造物 (Input > Structural Steel) を選択します。
構造物モデラー (Structural Modeler) ダイアログにフレームモデルが表示されます。
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構造物モデラー (Structural Modeler) ツールバーの 保存 (Save) をクリックして、エラーチェックを行い、モデルを保存します。
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FRAME への変更を保存しますか? (Save changes to FRAME?) メッセージボックスで はい (Yes) をクリックします。
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Model Generation Status メッセージボックスで OK をクリックします。
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ファイル > 終了 (File > Exit) を選択して、構造物鋼材入力プロセッサを終了します。
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CAESAR II ツールバーの 静的解析 (Static Analysis) をクリックします。
CAESAR II は構造物プリプロセッサで作成されたバイナリーファイルを読み込み、静的解析 (Static Analysis) ダイアログに推奨荷重ケースを表示します。
CAESAR II は配管の規格要求に適合している荷重ケースを推奨しますが、推奨荷重ケースの解析を行う必要はない場合もあるでしょう。
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荷重ケースを以下の例で示すように編集します。
荷重ケース (Load case) 2 (L2) は U1 のみで構成され、運転荷重ケース (OPE) となるように定義してください。この荷重ケースは建設荷重であり、分布荷重のみによっての解析結果を知るために分離しています。
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解析の実行 (Run Analysis) をクリックして、処理を開始します。
解析結果が表示されます。